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2020.03.20
空気調和設備とは?

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換気・暖房・冷房は、合わせて空気調和設備と呼ばれています。
空気調和設備は利便性だけに関わるように思われがちですが、実は安全性にも大きく関わる設備です。
病院のクリーンルームや食品加工工場では、適切な温度・湿度の管理や空気の清浄化によって、
空気調和設備が医療や食べ物の安全を守っています。
また建築設備のなかでも、空気調和設備は省エネルギーや地球温暖化対策にも深く関わります。
このため、環境面への影響は大きく、地球環境を考えるうえで重要な位置づけにある設備でもあります。
今回はそんな空気調和設備について、詳しくご紹介致します。

空気調和設備を構成する設備・部品

安全性・環境面にも深く関わる空気調和設備には、どのような設備・部品が含まれるのでしょうか。
空気調和設備を構成する設備・部品をその目的ごとに分類すると、次のようなものがあります。

熱源設備
・ボイラ
燃料、または電気により水や水蒸気を加熱し、それをほかに供給することで暖房を行うための設備です。
・冷凍機
圧縮・凝縮・膨張・気化のサイクルで冷媒を循環させることにより、気化熱として熱を移動させ冷却を行う設備です。
・吸収冷温水機
水の気化熱を利用し、冷房を行う設備です。
・ヒートポンプ
膨張・圧縮を繰り返すことで少ない熱を増幅させる技術がヒートポンプです。
これには半導体や熱媒体の移動が利用されています。
・蓄熱槽
暖房用温水・冷房用冷水を一時的に蓄えるための水槽で、
熱をエネルギーとして電池のように蓄える働きをします。

熱搬送設備
・配管
熱源設備から実際に冷暖房を行う室内まで、熱を持った水・蒸気・冷媒などを搬送するためのパイプです。
・ポンプ
熱源となる水・蒸気・冷媒などを搬送するために押し出すまたは引き込むための装置です。
・ダクト
水・蒸気・冷媒によって温められた暖気、冷やされた冷気、または排気や吸気が通るための設備です。
・送風機
暖気・冷気・排気などを強制的に送るための装置です。

空気調和機設備
・冷却コイル・加熱コイル
水・蒸気・冷媒などと空気の間で熱交換を行うための部分です。
・加湿器・除湿機
湿度を一定に保つための装置です。
・エアフィルタ
クリーンな空気として送風するために、空気中の塵埃(じんあい)を除去する部分です。

空気調和設備の目的と重要性

空気調和設備の1番の目的は、室外の気温に左右される室内温度と空気環境を、
そこで生活する人、働く人にとって快適となるよう調整することです。
建築物衛生法では、人が快適と感じる温度や湿度、気流、ガス濃度などについて定めており、
空気調和設備はそれらを調整する働きをしているのです。
また、工場のような労働環境下での空気調和は、家庭やオフィスでの空気清浄とは異なる3つの意味も併せ持ちます。

1.作業者から発せられる二酸化炭素や体臭を希釈する
息苦しさや不快な臭いを緩和し、労働意欲の損失を防ぎます。
2.作業環境に起因する、作業者に対する健康被害を防止する
熱中症やじん肺、一酸化炭素中毒、酸欠、有機溶剤による中毒などを、空気調和と空気清浄によって防ぎます。
3.品質管理のため
製品によっては一定温度で品質を検査する必要があり、品質管理においても
空気調和設備が重要な役割を担っているといえるでしょう。

さらに、作業環境を改善することで作業者の効率向上、離職率の低減や入職率の増加につながることなども考えられ、
職場の生産性を底上げする効果が期待できます。
このように、空気調和設備は人の安全、快適性、そして生産性を支える、重要な役割を持っているのです。
空気調和設備は家庭やオフィスの環境を快適に保ち、工場では作業者の安全を確保し、生産性にも関わります。
空気調和設備によって、快適で安全な世界が作られているとも言える、人にとって、社会にとって重要な設備なのです。